講義活動



九州理学療法士・作業療法士合同学会2015 PT・OTの未来を切り拓く『力』

新世代専門家のクリエイティブ戦略

Y’Sグループ代表 ㈱SENSTYLE代 表取締役、㈱SHIFT 代表取締役、㈱ISIGN 代表取締役、ICHIRYU Project 代表、医療法人石井リハビリクリニック 理事、社会福祉法人 立志福祉社会 理事 国中優治


つい数年前に比べると医療介護業界における不安が方方で話題になっていることはご存知のことだと思います。見方によっては厳しさが訪れるからこそ、我々セラピストの専門性を基盤とした戦略を創出し世の中が良くなるための成長を続けられるかもしれません。但し専門家がクリエイティブの新世代ニーズに応えるためには、ある種専門家としての意識改革、もしくは自身の変化の受け入れが重要であります。そして皆が切磋琢磨して業界が成長していくことが今後期待されています。私が専門家として考えるべき戦略を以下に説明します。


講演の経緯

 つい数年前に比べると医療介護業界における不安が方方で話題になっていることはご存知のことだと思います。
見方によっては厳しさが訪れるからこそ,我々セラピストの専門性を基盤とした戦略を創出し世の中が良くなるための成長を続けられるかもしれません。
但し専門家がクリエイティブの新世代ニーズに応えるためには,ある種専門家としての意識改革,もしくは自身の変化の受け入れが重要であります。
そして皆が切磋琢磨して業界が成長していくことが今後期待されています。私が専門家として考えるべき戦略を以下に説明します。



新世代シニアニーズを把握することから



 弊社が運営するhokoruの御利用者は90代から40代まで幅広い年齢層であることも特徴の一つです。特に40代50代も多く利用されているのも通所介護施設のおいてあまり見られないことだと思われます。Webやメディアなど情報が溢れている現代において,納得のいくライフスタイルを選択肢として多く持てることができます。また新世代シニアの精神年齢は実年齢よりも15歳若いとも言われており,これまでの専門職の考える高齢者サービスは「おじいちゃん,おばあちゃん」を想定したニーズであろうと思い込みによるものが主になっていることだったのではないでしょうか。さらに「介護施設」ともなるとそのイメージは強調され,世の中のシニア層を我々の先入観で「高齢者」へと追い込んでいたような気がします。業界では「これからは選ばれる時代」と早くから言われていますが,具体的にどのようなコトが選ばれるのかというマーケティング視点から見ると,専門職がゆえのヒューマンエラーが新世代シニアのもつニーズが大きくかけ離れている状況にあるようです。



人はいいモノではなく、いいと思われるモノに惹かれている



 新世代シニアへのサービスの構築には,高齢者という先入観にとらわれないことです。つまり専門家の意識改革が必要であり,我々の強みである「専門性」の取り扱いを再考しなくてはいけないようです。繰り返しになりますか,情報が溢れる現代において粗悪なモノでも”いいモノ”と思われ流行し拡がりを見せる世の中であります。これを理解していないと”いいモノ”も拡がらない時代のようです。いいモノにはいずれお客がつくという隠れ家価値的なモノ・コトもありますが,いまやそれも演出により操作されている時代です。脳科学領域かもしれませんが人間はイマージに強く判断を左右されることも証明されています。我々専門家はいいモノをいいと思われる為の努力が必要になり,いかに人の目に触れるか,納得をしてもらえるかなどのスキルが必要になってきたと思われます。



<顧客になって1番であることの責任



 創業から100年以上続く老舗のオーナーが「”いつも変わらないね!"」という言葉をお客さんに頂けるように私共は変わり続けました。」と答えられました。この真意は恐らくこのお店の顧客は味やサービスの”不変さ”ではなく,他と比べて”いつも最高”であることに価値を見出していたのでしょう。我々専門家はいつしか”職人”像を自分に照らし,専門性の活かし方の幅が少々狭くなったのかもしれません。我々の専門性は専門家に届けるのがゴールではなく,クライアントまで届くのがゴールであります。セラピスト業はヒューマンファクターの詰まったサービスである以上,不変を好まれたり,変化と1番を好まれたりと,専門性を届けるクライアントのニーズに対応する姿勢が大事だと思われます。



<人の目に触れるということは



昨今,我々のような専門家と異業職をマッチングし,世の中を良くする動きを行政が取り組む動きが盛んになってきました。医工連携や産学連携などによって世の中にもっといいモノを普及しようという動きであります。この取り組みは実は最近始まったわけでもないのですが,行政の範疇ではどこか地味に収まってしまう傾向があり,世の中から選ばれなくなったのかもしれません。そこで民間の創造力と発信力を活かし官民一体的なプロジェクトが各地で企画化されています。私も現在携わっていますが今までいかに人の目に触れる努力が足りていなかったのかを痛感しております。行政とのコラボは大規模事業化,信頼性など我々が単独ではなし得ない可能性を秘めていますし,専門家と一般社会との接点を結ぶ作業が今後我々専門家の課題であり,世の中を幸せにするための責任と感じています。

<主催>
・ささえりあ保田窪 様

<協賛>
・月出校区民生児童委員協議会 様
・託麻台リハビリテーション病院 様
・ケアセンター赤とんぼ 様
・萬生会(サンセリテ月出、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所まこと) 様
・メディカルフィットネスファイン 様
・ヴィラ・ながみね、鶴翔苑 様
・訪問看護ステーション ラシクアーレ

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研究まとめ

健康運動教室「健康トレーニングin月出」発足について
おうちでリハビリ ラシクアーレ 理学療法士/田中聖也

2015年熊本市東区月出にて健康運動教室「健康トレーニングin月出」を月に2回開催
・発足することになったのか
・発足するまでの経緯
・何がもたらせたのか

通所介護の臨床において、脳血管障害者の短下肢装具の多くが障害を発症したときに作成した物であり、数年経過した現在では身体に適合しないケースが多数存在する。そこで本研究ではゲイトソリューション(以下GS)とシューホーンブレイス(以下SHB)をそれぞれ装着して歩行させ、その動作をカメラにて撮影し、歩容の違いについて比較した。

当施設利用時の歩行計測とその比較検討
歩数計速の有用性

歩行リハビリセンターホコル 理学療法士佐藤文彦

一般的に身体活動量が多い者は疾患の罹患率や死亡率が低く、運動はメンタルヘルスや生活の質の改善に効果があるとされている。当施設来所時に万歩計を取り付け、利用終了までの3時間の歩数を計測し、今後の目標向上心を賦活できるように来所毎の記録に加え有効記録歩数を500歩以上とルール付けし、1回目と2回目の歩数を対応のあるT検定にて比較した。

介入 BASYSのプラットホーム上で対象者が足関節を意識した重心前後移動を実施する。介入1をインフェイズモード、介入2をアンチフェイズモードとし、各モード異なる日に実施した。2.評価 介入前後において自然歩行を行い、固定撮影する。その後、動画解析ソフトを用いて①ストライド長②立脚相時間③遊脚相時間をそれぞれ非麻痺側、麻痺側から抽出し介入前後を比較した。

見られる私(セラピスト)
おうちでリハビリ「ラシクアーレ」 理学療法士田上綾香

【前研究】失語症のある方とのコミュニケーションに難渋したケースについて、会話が進むきっかけとなったのが「記憶を辿る行為」であったことを報告。森岡(2014)は、以下省略「目の観察は心を読みとるために重要である」と定義。コミュニケーションツールは、「共通の記憶」を探る行為なのではないかと考えた。今回課題として随意的な行動の発現を起こす為、対象者が映っている過去の思い入れ深い静止画・動画、全く他人の動画の計3種類をリハビリテーション前に見てもらう。その後の、表情・発言・活動性の変化を観察した。

マニュアルとハラスメントについて
歩行リハビリセンター HOKORU 理学療法士浅井清尊

今日のわが国の社会情勢を鑑みると、経済効率優先の裏面として社会モラルの低下が強く問われており、職業倫理感の不足や欠如に起因すると思われる事故や事件が表面化し、職業倫理破壊が始まったと言われている。そのような状況でどのように新社会人教育を行うと一人前として患者への対応が出来るようになるのか、また教育する側とされる側のメンタルストレスを減少させ効率よく教育できるのか。今回はマニュアル作成から実行を通して弊社の新人トレーナーのメンタルストレスの変動について報告する。

懐かしさと私
おうちでリハビリ「ラシクアーレ」 理学療法士田上綾香

今回、右片麻痺と運動性失語症のある患者を担当し、コミュニケーションが上手くとれず、リハビリテーション介入に困難を要した。私とのコミュニケーションを避け、表情が硬く、自発的な運動の呼びかけに対し首を横に振るなどの拒否反応が頻回にみられた。しかし記憶を辿れるような介入を期に笑顔や感動を表現するなど感情の豊かさがみられ始めた。次第に自発的な行動もみられたため、この行動変容の意味づけを考察したのでここに報告する。

他職連携の円滑化を図るには〜自宅間取り図を介して〜歩行リハビリセンターHOKORU 社会福祉事/小平千遥

今年度の介護報酬改定により自宅訪問による生活状況の確認が義務つけられた。そこで弊社は独自に自宅訪問調査票に工夫を加えた。利用者が社会参加を果たせるために日常生活の改善・QOLの向上を強く意識したプログラムを理学療法士に依頼し、生活相談員が自宅訪問調査を行っても利用者の状況を把握していることから自宅での効果判定をスムーズに遂行することが可能である。今回このような効果の見られた点について、生活相談員としての介入方法も含め自宅訪問調査の工夫を紹介する。

ジャンル

事業所別

職種(セラピスト)別

Y'Sグループ

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